WES News 35 2003年12月

11月1日より「CPD制度」
参加受付はじまる

日本建築士会連合会が提起した「CPD・専攻建築士制度」に基づき、昨年度検討を重ねた「CPD制度」、建築士の自己研鑽・付託された 社会的責任を全うするためには、必要な制度であると認識し導入されることになりました。本年度は推進体制として 「CPD制度推進・運営特別委員会」が設置され、11月より制度がスタートいたしました。建築士を取り巻く国内外の環境変化や諸問題に 対処すべく同制度に登録し、積極的に研修に参加し、実績を社会に示すと同時に、新たな自主資格認定制度である 「専攻建築士」を目指しましょう。
詳しくは建築士会ホームページに公開
http://www.kanagawa-kentikusikai.com/

<青年委員会共催新企画>
「士会活動交流会」

~手をつなごう建築士~

女性委員会で昨年まで続けてきた「女性建築士との集い」に終止符を打ち、今年は新たな試みで、建築士ならどなたにも 参加しやすいような集まり、「士会活動交流会」を青年委員会と共催で企画しました。
日時 平成16年1月31日
場所 横浜駅西口の県民センター 1501号室
一部 講演  テーマ:「環境共生」 
講師:武蔵工業大学環境情報学部教授の宿谷昌則氏「自然共生建築を求めて」などの著書のある方です。 建築の技術的な話というよりは、生物学的な観点から、地球規模の環境を考えていくという、新しい人にもベテラン建築士にも、 共に聞き応えのある内容です。
二部 懇親会・活動報告会
建築士会の部会や分科会・支部の活動を発表し合う、士会活動プレゼンテーション大会にしようと思っています。 建築ネットワーク:契約約款読み合わせ勉強会の報告その他。湘南支部:旧モーガン邸の保存活用運動の報告。 スクランブル調査隊:県内の歴史的建造物の調査報告。建築環境部会からの発表などが予定されています。 そのほか女性委員会の福祉部会、実践すまい塾、子どもの生活環境分科会もホットな活動状況を伝えられるよう、準備中です。 報告書、冊子だけでなく、ビデオやスライドの混じるにぎやかな会になりそうです。 二部は委員会や支部の枠を超えて各々の活動をプレゼンし合う場です。新入会員や新規建築士登録の方も交えて、 どこでどんな活動をしているかお互いに知ることで、もっと仲間を増やしたり、手をつないでいける楽しい交流会にしたいと思います。 たくさんの方の参加をお待ちしています。

つくってみよう!!夢の家

子ども向けワークショップを実施

2003/8/22 子どもの生活環境分科会では、初めての子ども向けワークショップを川崎市宮前市民館で開催しました。 市民館自主事業「夏休み子ども遊びランド」の特別企画として、市民館の大会議室で行いました。対象は小学校3年生~6年生。 30人の想定に事前の予約以上の40人が集まりました。模型をつくる子どもたちはとても生き生きとしていて活気にあふれていました。

まずは準備体操

グループに分かれて自己紹介をしたあと、まずは頭をやわらかくするために準備体操です。ワークシートを使って、 自分の「家」や「家族」について考えます。自分の家にある宝物、自分の家の好きなところや気に入らないところを文章や絵でかいてみます。 ワークシートの「大事な場所」「好きな物」に、家族やペットと書いてくれた子どもがたくさんいました。 次に「住宅」についての固定観念を取り除くために世界各地の特色ある民家や国内外のおもしろい家をパネルで紹介。 子どもの生活環境分科会メンバーの力作です。

つくってみよう

準備体操が終わったら休憩をはさんで、夢の家の設計開始。まずA2の大きな紙にかいてみます。模型の材料も用意して、 模型を作りたい子は模型づくり。カッターを使ったりむずかしい作業もあるので、模型作りはスタッフテーブルに並ぶ模型材料も手伝います。 グループの中で発表しながら[○○の家]とキャッチフレーズをつけました。最後にデジカメで撮影し、ワークシートに貼り作品とともに 持ち帰ってもらいました。

ワークショップを終って

私達は建築士の立場から教育を考えて行きたいので、子どもには造形に関して多くの大人が持っている住宅のイメージを超えた 自由な発想を期待しています。小学校の3~4年生までは発想も3次元で自由なのに、それ以降になると「家」の型が頭にあり、 また平面図で考える傾向が強くなります。そういった意味では、この模型作り(工作)は子どもの発想を大いに刺激しました。 反省としてはやはり子ども(特に小学生)に「考えさせる」ことの難しさです。工作に入る前に絵を描く時間を十分にとり、 ここでもっと考えさせてもよかったかなと思っています。これをきっかけにこれから何か心にとめるよう になってくれればうれしいです。 このワークショップの様子は8/25東急ケーブルTVで紹介され、9月下旬には川崎・横浜北部に折り込みで入る 「ひろたりあん通信withビタミンママ」でも取り上げられました。

これからのこと

今回のまとめは近々報告書とリーフレットにする予定で作業中です。はじめは女性建築士だけの勉強会でしたが、 男性も加わり視野も広がりました。これからもメンバーを中心にネットワークを広げて行きたいと思っています今後は子どもを 対象にさまざまな機関と連携して、家が建つ過程のさまざまな職人や材料を知ることや建物の保存を考える、住まいかたの知恵や近隣との関係を 学ぶワークショップ、行政や教育委員会向けに建築士会と連携して総合学習や家庭科の教材としてのプログラム作り等を考えています。 日本は環境教育は進んできましたが「すまい」に関する教育はおろそかにされています。消費者教育としての 住教育をしているところはあまりありません。これらを通して私達の勉強会ではコアテーマである「住まいと家族」の関係を 考えて行きたいと思っています。

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WESフォーラム

母とのぶらっと小旅行
田隝 裕美

母(大正1桁)との年中行事になった小旅行。今年は4月に伊豆の松崎に仕事を兼ねて出かけただけで、紅葉の時期に又ねといいつつ 寒い季節に入ってしまった。11月初旬、前日の嵐のような雨も上がったことを幸いに予定決行、小江戸川越の土蔵造りの街並みを ブラブラしに出かけた。母が電車の外のまちなみや緑に歓声しながら、遠い昔の楽しかった記憶の事を話すのを、普段とは違う気持ちで聞き入り、 自然に合図地が出るのも、旅が心にゆとりをもたらしているのだろうか。片道2時間半は、きついかなと心配しつつ、 蔵造りの街川越に着いた。墨漆喰土蔵壁に重厚な屋根瓦、何層にも積んだ軒瓦、強調されたうだつや鬼瓦は、城下町として栄えた 町並みだけではなく、大火の教訓からだろう。ブラブラ歩き3時間は、私にとっては満悦できず、再来を楽しみに帰路に着いた。 この年に2回の小旅行が母の健康を知る、バロメーターになりつつある。

福祉用具について学ぶ
(福祉用具専門相談員指定講習会)
間木 宏美

この夏5日間で40時間の福祉用具専門相談員のための講習を受けました。 内容は、高齢者の心理、リハビリ概論、医学の基礎、福祉制度などの講義と、介護技術、用具の活用などの実習がありました。 実習の中でも移動の介助は、介助される側が苦痛にならないようにする配慮、介助する側が負担をどれだけ軽くするかという方法を、 実際に体験することでそのコツをつかんでいくことを実感しました。 福祉用具の種類が多くなってきていますが、それぞれの特徴も聞くことができました。特に、おしめの使いごこちの話はとても興味深く、 水を吸い込ませたおしめをさわって、その乾き具合やさらさら感、重さを感じてみて、いろいろなタイプを比べられました。 住宅改修を計画する時、福祉用具とのバランスはとても重要だと思っていたので、この講習会に参加したことで、もっと考えることが増えたと 思いました。

実践住まい塾「エコハウス」

~「ソーラーハウスの設計手法」の
講演と見学会~ Y.O

今年度は、「風力発電・太陽光自家発電等の新エネルギーについて勉強会をしましょうか」と、打合せを始めたのですが、その前に、 「20数年前からある自然エネルギーを使ったソーラーシステムについて再確認をしておきたい」という意見が出てきました。 そこで、㈱東洋ソーラーシステム研究所所長 小泉尚夫氏にお願いして講演と、24年前にソーラーシステムを導入されたご自宅を見学させて 頂くことになりました。8月29日(金) かながわ県民センターにて「再び注目を浴びるソーラーハウスの設計手法」と題して、 空気集熱ソーラーハウスのシステムについて、詳しく解かり易く具体的に、講演して頂きました。 10月18日(土) には、逗子の高台のご自宅に23名の人数が押しかけて、屋根の集熱パネルや基礎部分の砕石蓄熱槽等を、実際に見せて頂きました。 講演でも感じたことですが、地域の工務店でも、設計者が監理・指導をしっかりすれば、十分出来る工法と思いました。20年経っても、 小泉邸では、ほとんどメンテする事も無く、集計資料によるとランニングコストもサンプル6件のうち一番少なく、最高額の半分と言う数値でした。 しかし、きれいな空気と1日5時間以上の日照が必要との事、我が家のように国道のビル街では難しいようです。 今後は、市街地でも対応できる新エネルギーの現状について勉強会を続けていきたいと思います。

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―見学会に行ってみました―E.O

秋冷の頃、午前中は天気が良くて、見学会日和でした。室内に入って全体がじんわり暖かく、まずエアコンとの違いを感じました。 体に優しい感じです。これからはコストだけでなく環境負荷の少ないものが好まれると思いますが、“最初のシステム代を含めたものが 一般の電気ガス料金を払っていくより格段に安くなればより魅力だなあ”と勝手なことを考えていました。 皆様のご厚意に甘えさせて頂き、赤ちゃん連れで参加しました。興味があっても子育て中で、出られない方も多いと思います。 このような機会が又あればと願っています。子育てママとの話も楽しかったです。

ひむか リポート
第46回建築士会全国大会(宮崎大会)

~ひむかで誓う 建築と自然の共生~

10月24日(金) 宮崎市・シーガイアで開かれた全国大会に、神奈川県建築士会の仲間と共に、浅見・雨森・佐藤(陽)・佐藤(り)・成田が 参加しました。大会式典では神奈川から石川良男さん・佐藤里紗さんが連合会長賞を受賞されました。おめでとうございます。 会場に開設された屋台村では、各地の活動紹介が大盛況で、それぞれ興味あるブースで情報収集しました。 翌日は地域フォーラム「ひむか西都塾」に参加して、石井十次記念友愛社や西都原古墳群を見学しました。豊かな自然の中、 古代への想いをはせ、神話・伝承の宝庫「宮崎」を心ゆくまで堪能しました。 (成田)

西都原古墳

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