WES News 45 2008年3月31日

第5回神奈川県建築士会活動交流会
~ 防 災 を 考 え る ~

2月23日(土)午後、神奈川県建設会館2階講堂において、5回目となる活動交流会を行いました。 今回より本会行事となり、一部では新潟県建築士会より講師を招き、講演とパネルディスカッションを行い、 新潟県中越沖地震でのキャラバン隊活動を通して災害時に建築士として何ができるか考えるきっかけとし、 神奈川県の取り組みについても説明を聞きました。二部では各支部・委員会からの活動報告をインタビューとポスターセッション形式で行い、 参加者83名と盛会でした。
レポートはホームページにも掲載しておりますのでご覧ください。

第一部
建築士の社会貢献とは

青年委員長 金子 成司

私は、3年前の新潟中越地震ではキャラバン隊に参加できませんせしたが、今回も同様に参加できなかった会員が多く存在すると思います。
当日のアンケートでも8割以上の出席者が「都合が付けば参加したい!」との動向が確認できました。
また、今後についても災害ボランティアは支部でのとりまとめが必要になりますので、支部役員・防災委員の皆様は、 支部構成員の動向・連絡方法などについて引き続き協議して頂ければと思います。
また、「建築士」ができる社会貢献の中でも「住宅相談(キャラバン隊)」が建築士会では代表的なものの一つではないでしょうか。
建築士が自分のスキルを生かして社会貢献ができる。本当にすばらしいことだと思います。
実際私も参加し、仕事に対する意識向上に繋がったと感じます。ご協力して頂きました皆様、誠にありがとうございました。

第二部
横のつながりを大切に

女性委員長 有泉 ひとみ

例年の活動報告会は、報告の後、関ブロ青年協議会への神奈川県としての出場者を決定するという主旨がありました。
近年、選ばれる活動に偏りが出る事から、もっとより多くの神奈川県の活動を知ってもらおうと、 来年行われます関ブロ青年協議会栃木大会には、事前に技術支援委員会の中より建築環境部会へ依頼をし、快諾を頂いておりました。
ですから、今期は、例年とは、少しスタイルを変えて、より皆さんに親しみを持って頂けるよう、インタビュー形式にしようという事になりました。
委員会の中で、集められるだけの(少なかったですが)支部や委員会の情報を司会の前両委員長へ渡し、第2部を進めてもらいました。
あの少ない情報の中で、上手に話しを繋げ、盛り上げて頂き、改めて、前委員長達の素晴らしさを知りました。
すべての支部・委員会が、とても身近なものに感じられたのは、私だけではなかつたと思います。
今回の交流会で、横のつながりの大切さを再確認致しました。支部間、支部内の交流を深める意味でも、 来期からは支部で交流会を開催したいと思いす。来期は、横浜より一番遠く、かつ歴史のある小田原で開催いたします。
今期から本会行事となりました交流会ですが、実働部隊として女性委員会・青年委員会が動きます。
小田原支部との初めてのジョイントです。みなさん、どんな交流会が出来るのか、今から楽しみにしていてください。
小田原支部のみな様、どうぞ、宜しくお願いいたします。

ポスターセッションにて
発表を聞く参加者»

第5回神奈川県建築士会活動交流会

◆第一部「防災を考える」
横浜支部 大西 正行

新潟県中越沖地震発生以来、本会防災委員会等の要請もあり、支部によっては、キャラバン隊参加者には待機してもらっていた。
神奈川県は他県より先陣を切ったようであり、現地での体制が整っているとはいえない状況であった。
しかし、この大規模な地震災害の後で体制が整っているというのは、我が県も含めてまだ無理であろう。
このような混沌としたさなか、今回の交流会で講演してくれた岡嶋氏の現地での指示には感心するものがあった。
岡嶋氏は説明の中で被災住民が現在いだいている不安感―自宅は修理して再建可能か。被災住宅見舞金のようなものはでるのか。
仮設住宅へ入るべきなのか-を、いろいろと列挙された。キャラバン隊としてはこの中でまずは住宅に着目し、 安全かどうか、そして補修によりまだ住めるのかどうかを判断するのを最大の目的とした。
仮設住宅へ入るべきかどうかをはっきりと明言して欲しいという要請である。
また、今日1日で判断ができないという時、説明も不足していると思われる時は、この柏崎支部の名刺なるものを渡してくれるよう言われた。
「後は地元の柏崎支部が責任を持ちます、引き継ぎます」という我々に安心感を与えてくれる言葉であった。
すばらしい覚悟である。大規模災害に対し普段の心構えと、その事への対応の仕方、キャラバン隊派遣要請をした時のまとめ方等、 わが県に起こったときの十分なる参考としたい。

◆第二部 活動報告会参加して
横須賀支部 梶 誠司

「士会活動って何をやっているの?」とよく建築士会の活動内容について聞かれる事がある。
その返答には、自分で知っている限りの活動内容を説明する訳であるが、口下手のせいかどうも上手く話す事が出来ない。
また、話の内容に片寄りも生じる。そこで、この「交流会」に参加する様呼びかけている。
今年も例年通り、会場では各委員会・支部の報告に熱がこもり聞き手側を圧倒させる場面が幾つかあった。 ここでどうしても気になるのは報告の持ち時間である。今回は司会進行役を設け、数多い話題をテンポ良く、形式張らず紹介していく…。
とても良案であると思った。初めて参加された方々も会場の雰囲気に馴染み易かった事でしょう。
今後の「交流会」の課題は、先ずは、少しでも士会活動に興味を持ってくれた方々に「交流会」へ足を運んでもらう事。
そして、活動内容を理解し共に参加してもらう事であると思う。
また、来年からは、会場を県内各地区に順番に巡回する予定だという。
「地域密着型」の士会活動が出来る事を期待したい。

交流会当日、福山市鞆の浦の「世界遺産登録をめざすまちづくりプロジェクト」への署名活動と 「旧モーガン邸」復興に向けての募金に協力いたしました。今後も引き続き建築士会として応援していきます。

INFORMATION
平成20年全国女性建築士連絡協議会

日時:平成20年7月18日(金)~19日(土)
場所:東京建築会館(三田)
テーマ:「地域と共生する住環境づくり」
~住みかえに学ぶ~
1日目━活動報告と公開シンポジウム
基調講演:「住みかえ」
講師:大垣尚司氏(移住・住みかえ支援機構)
パネルディスカッション
2日目━分科会(A~H分科会)
神奈川からはE・F分科会にコメンテーターとして参加します。
♪今年は2年に1度の東京開催です。
♪女性に限らずどなたでも参加できます

トピックス

★支部長、委員長連絡会発足!
★新規登録者セミナー3月29日開催「先輩建築士に聞く!これから建築士として」
★賀詞交歓会にてキャラバン隊参加者に感謝状贈呈

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自分でやってみよう~
在来木造3階建ての構造計算

初級編 勉強会

開催日:全7回
2007年12月21日・2008年1月17日・1月28日
・2月14日・2月28日・3月14日・3月25日
会場 :建設会館他
講師 :神奈川県建築確認検査機関(KBI)原田氏、伴氏
構造偽装の問題をうけて、法が大きく変わりました。大変時間と労力がかかるようになり、今まで、知らなかった事、 勘違いしていた事の多さに気付いた方も多かったのではと思います。
また、構造に関しても、上がってきた構造計算の何が間違っているのか・・正直、解らなかった部分が多々あります。
広く浅くの知識ではなく、広く深くを要求される今、一つ一つを丁寧に基礎から勉強していこうという事で 少人数による数回のシリーズとした勉強会を開催したいと思い、まずは初級編として始めました。
これを期に、継続して行い、より多くの会員に受講していただきたいと思います。有泉 ひとみ

※この勉強会は全ての回を
継続しての参加を基本としています。
次はこの初級編を相模大野での開催を予定しています。
募集案内はHPをご覧下さい。
又、HPには各回に参加された方の感想等も載せてあります。

〝初級編〝に出席して
内田 みちる

構造が苦手な割に、何事も即役立たせたい私にとって願ってもない内容のセミナーでした。
解りやすく我慢強いお二人の講義のおかげで光明が差した思いです。
設計の実作業に即してリアルな例題を1から解いていく作業は、絡み合った糸を少しずつ解いていくようで、 大変ですが毎回ワクワクしました。
私の脳内の糸くずはまだまだ完全には解れていませんが、今後利用できる物件があれば是非チャレンジしてみたいと思います。
構造計算の基本と流れを知ることで、計画の初期にある程度の予測がたてられる、ということが分かり心強い限りです。
テキスト造りは大変だったと思いますが、続編にも大いに期待しています。

今後も期待!
内沼 良和

構造偽装の問題をうけて、法が大きく変わり、そんな中での今回の講習は非常にタイムリーであり、改正から数ヶ月たった今、 実務を行う我々にとって切実に感じている内容であったと思います。
初級編ということで予め作成してある計画案を7回に渡り構造計算を行って完成させていく事を目的としていて、 課題とした計画案は所々にトラップがあり、ただ聴くだけの講習会と違い自分自身が考えていかなくてはならないようになっていました。
同じ計画案でもただ一つの正解となる構造計画・計算があるわけでは無いので参加した講習者がどこまで理解していけるのか、 心配でしたが、最終回には、結構な人が残っていました。
7回を共に勉強した者として、最終回は、自己紹介と感想を含めた、軽い懇親会もその場で行われ、 講習以外にも得るものが多い実りある勉強会でした。
今後、第2弾の応用編や参加人数を増やしての初級編ができればいいと思います。

勉強会会場風景»

木構造勉強会『木造塾』開催のお知らせ

平成20年度技術支援委員会環境部会主催の下、 女性委員会・青年委員会共催で木構造に関する勉強会を予定しています。現在、講師の選定と内容を検討中です。

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青 年 委 員 会 だ よ り №6

平成20年度関東甲信越建築士会ブロック会
青年建築士協議会 栃木大会開催のお知らせ

今年度、神奈川で開催いたしました関ブロ大会、今年度は、栃木県鬼怒川で開催いたします。
来年度は、「神話・真話・新話 ~世界遺産からの招待状~」をテーマに各分科会が開催されます。
第1分科会「真話」は、地域実践活動の発表を行います。今年の神奈川代表は、技術支援委員会建築環境部会に立候補して頂きました。
昨年の子どもの生活環境部会同様、1位の場合は、連合会全国大会(今年は徳島)での発表が約束されます。是非、頑張っていただきたいですね。
第2分科会は、世界遺産にも登録されている「日光東照宮」、その保存に携わる「日光社寺文化財保存会」の協力を得て、 日光東照宮に伝わる「神話」と「連綿と続く日光二社一寺の補修・保存活動に携わる人達の「生の話」」、「新話」の講演を行います。
翌日に予定されています見学会とも連動しております。
第3分科会は、「青年建築士が考えること、できること」をテーマに関ブロの青年建築士が今後の活動についてワークショップ形式で 意見交換致します。
「見学会」については、「日光社寺文化財保存会」の協力の下、「三仏堂」、「三重の塔」、「透塀の修復現場」の一般参拝者が入館できない 工事現場を見学します。ただし、信仰の場ということもありまして撮影禁止、ヘルメット持参など規制があります。
詳しくは青年委員会まで。
申込み締切りは平成20年4月25日(金)までです。お早めにお申し込みください。

写真は昨年神奈川大会
終了後のスタッフ»

■開催日:平成20年6月20日(金)~21日(土)
■会 場:鬼怒川温泉あさやホテル  華厳(8階)
■テーマ:栃木大会 in 日光 
「神話・真話・新話 ~世界遺産からの招待状~」
□第1分科会  地域実践活動の発表会
[真 話→建築・街・人を結ぶ真の話]
□第2分科会  世界遺産が語りかけるもの 
[神 話:日光東照宮 その成り立ちとこれまで]
[新 話:社寺保存に活かされた現代の技術]
□第3分科会  青年建築士が考えることできること
□見学会    日光の社寺(2社1寺)
■申込み・問合せ先:(社)神奈川県建築士会青年委員会
TEL:045-201-1284  FAX:045-201-0784
Mail:jyosei_seinen@kanagawa-kentikusikai.com
※お申し込みの際は、FAXまたはメールにて氏名、会員番号、連絡先、メールアドレスをご記入の上お願い致します。

「平成19年度新規登録者セミナー」3/29開催!
先輩建築士に聞く!これからの建築士として

3月29日(土)、東京電力神奈川支店におきまして「平成19年度新規登録者セミナー」を開催いたしました。
現在では難関中の難関「建築士試験」に無事合格した皆さんに、今後「建築士」としてどのように社会的責任を果たしていくか 考えていくため先輩建築士の苦労話などをいたしました。
建築士会の説明はもちろん、新会員との意見交換を交え有益なセミナーとなりました。
また、レポートは女性委員会青年委員会WEBサイトにて近日中にアップ予定です。お楽しみに…。

あとがき

昨年の関ブロ神奈川大会では神奈川の会員の皆さんに
多大なるご協力を頂き誠にありがとうございました。

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