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新年を迎え、新たな取り組みを

(一社)神奈川県建築士会会長 上原 伸一

新年、明けましておめでとうございます。

2022年が皆様にとって希望に満ちた素晴らしい年になりますよう祈念いたします。

一昨年より蔓延が始まった新型コロナウィルスは、テレワークなどの働き方、普段の生活様式、余暇の過ごし方など多くの方々に様々な影響を及ぼし、感染への不安と共に経済の停滞による先行きの見えない状況を作りだしてきました。

そのようなコロナ禍の不安の中で、昨年は延期されていたオリンピック・パラリンピックが開催されましたが、コロナ対策、ワクチン接種の効果によりその後は徐々に感染者数が減少し非常事態宣言も解除、年末に向けてはウィズコロナでの経済活動も再開されました。

この間、社会、経済、環境、暮らしなど様々な変化により私たちの生活スタイルは大きく変わるとともに、建築や文化を取り巻く環境も変化しました。また、地球環境の脱炭素、省エネ、SDGs、少子高齢化社会など建築に関わる社会問題も益々大きくなり、建築士の活動も様々な難しい対応が迫られています。

昨年の建築士会全国大会も、新型コロナウィルス感染の影響で予定されていた広島大会が、広島での現地開催に代えてオンライン配信主体での開催に変更となり、各交流会セッションなど規模を縮小した上で東京に於いて開催されました。当会からは各セッションの発表、各表彰の皆様に会場での参加をいただきましたが、青年委員会セッションの発表では神奈川県の「地域実践活動報告」が全国の予選会2位に選ばれ、見事優秀賞に輝きました。

さて、神奈川県建築士会ですが、昨年新体制になり会員増強、委員会再編という活性化に向けた重点事業を中心に様々な取組を続けてきていますが、法定団体としての建築士試験や法定講習などの実施をはじめ各委員会・各支部の会議やイベントなど、コロナ対策を講じての実施を強いられ、思うような活動は実施できていません。

そのような中で、建築士会の活性化を目指し新たに立上げた「魅力づくり特別委員会」で実施したオンラインセミナーには多くの会員の皆様の参加をいただき、活性化に向けたイベントのあり方、新たな活動スタイルを改めて示唆するものと感じています。引き続き常設委員会と共に、今までの建築のジャンルを超えた新たな視点で新しいイベントのあり方、スタイルで、多くの方に魅力を感じていただく企画を期待しています。

また、昨年は、会報誌SALONが発刊以来100号を迎えることができました。特集号の中でこの間の建築士会の様々な活動を知り、改めて建築士会の歴史の重み、役割の大きさを皆様も感じることができたことと思います。SALONは会員への情報広報誌としてホームページ、メールマガジンと共に神奈川県建築士会の会員との接点を担うツールとして大きな役割を担っています。これからも会員への大切なサービスとして魅力ある建築士会を伝えていけたらと期待をしています。

今年、神奈川県建築士会は創立70周年を迎えます。現在、70周年記念事業特別委員会で検討を進めていますが、既に出版事業として担当委員会による「地域貢献」や「(仮称)かながわ建物散歩」の発刊が予定されている他、記念式典、記念講演を始め様々な記念事業を企画しています。会員の皆様には是非ご期待いただくとともに、ご理解ご協力をお願いいたします。

見直しを進めてきた組織・委員会の再編も、いよいよ令和4年度からの実施に向け、「組織・委員会再編のあり方の提言」に則り活性化特別委員会で準備が進められています。建築士会の重要な役割を、活性化を図るための親睦交流、スキルアップを図る自己研鑽、社会貢献の促進の3つの視点で捉え、それぞれの役割に対し3事業本部制を採用、今までの委員会を見直し、新設、移行、統合、分離により設けられた新たな委員会が3事業本部の下に位置付けられています。

建築士会の重点政策である活性化及び会員増強に向け、社会に対して大きな責任を負っている法定団体の大きな役割である親睦交流、自己研鑽、社会貢献を、新たな組織で、新たな視点により、新たな取組を実施してまいりますが、組織・委員会再編が建築士会の今後の活性化、持続可能な組織構築に繋がることを期待しています。

私たちは資格者として、様々な社会活動や業務を通じ建物やまちづくりの担い手として文化や環境の形成に大きな役割を担っています。

新たな時代新たな社会の中でも、私たち自らが誇れる建築士、魅力ある建築士会を目指し共に活動して参りたいと思いますので、本年もよろしくお願いいたします。