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鎌倉駅から鶴岡八幡宮へ向かう若宮大路沿いに湯浅物産館があります。
当初は貝細工の製造加工・卸売りをし、近年まで土産品販売店として営業していました。
正面は全面にスクラッチタイルを貼り洋風の意匠とした看板建築であり、内部中央には大きな吹抜けの空間を持ち、
トップライトを取り付けています。
1階店舗の広い空間は、天井全面に渡って華やかな文様の鉄板に覆われていました。
鉄板を加工した文様は漆喰仕上げを意識したものと思われます。
所有者はこの建物を永く使用するためにリノベーションと耐震補強を行い、
テナントを誘致して、見事に未来へ繋ぐ工夫をされました。湯浅物産館は、所有者の良き理解に恵まれて存続ができた一例です。
<概 要>
■「湯浅物産館」<存続>
所在地:鎌倉市雪ノ下
建設年:昭和11年(1936年)
構 造:木造2階建
鉄板加工の天井を見て思い出すのが旧大船町役場(建設当初:小坂村玉縄村組合村役場)です。
2階議場の天井は、加工した1尺角の鉄板を繋いで全面を覆っていました。
「幻の大船田園都市」に近接し、その構想が推し進められていたことから大船田園都市株式会社が設計をおこなっています。
スクランブル調査隊は、平成17年と18年夏に2回の調査を共同でおこないました。
鎌倉市が所有していたこの建物は、大変残念なことに調査直後に解体されてしまいました。
<概 要>
■「旧大船町役場」<解体され存在しない>
所在地:鎌倉市台
建設年:大正15年(1926年)
構 造:木造2階建
(スクランブル調査隊 森山恒夫)
景観整備機構委員会は、地域資源を活かしたまちづくりを実現するために、 景観まちづくりの推進や建築士と市民によるまちづくり活動支援、歴史的建造物の保存活動、 ヘリテージマネージャーの育成などの地域貢献を展開しています。 毎年開催している「景観まちづくりフォーラム」として、 今回は「空間資源としての建築物リノベーション」をテーマに、平成27年6月7日(日)に80名以上の たくさんの方々の参加を得て、人口減少・少子高齢化などの現象の一つとしての空き家問題や地域資源としての 建築物の次世代継承、古い建築物の利活用のあり方など、多面的な視点から焦点をあてた基調講演、 パネルディスカション等を行いました。(飯田正典)
【第一部】基調講演 長瀬光市氏
テーマ:「空間資源としての空き家再考
~リノベーションの実態と課題~」
委員長でもある慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任教授である長瀬光市氏から基調講演がありました。
1 空き家発生のメカニズム
総世帯数と総住宅戸数の変化や、住宅政策や土地利用制度の背景から、どのように空き家が発生したかのメカニズムについての解説の後、空き家を遊休資産としてではなく、社会ストックとしてまた空間資源としてどのように活用していったらよいか等についての提案がありました。
2 地域と専門家・行政との連携事例
「京都市空き家の活用,適正管理等に関する条例」を平成26年4月1日から施行し、空き家対策を進め
ている京都市と「六原まちづくり委員会」との京都だ
からできる空き家活用の可能性・空き家をきっかけとしたまちづくり事例についての報告がありました。
3 民間、行政の遊休資産の活用事例
民間や行政のリノベーションの視点とそれぞれの事例報告がありました。民間の空間資源化の提案活動の特徴は、空き家や遊休資産のある地域の環境や
景観、時代を経て培ってきた空間魅力を、普段使いの延長として、空間装置化して、
価値を増幅させる事例が多い。また行政も遊休資産を活用して、老朽化した市庁舎の新設をするのではなく、
学校をリノベーションして再活用を図るなど、空間資源の利活用の視点へと徐々に変化している、とのことでした。
最後に、まとめとして、長瀬氏「空き家増加と空間資源化の視点から、空き家増加の根底に①総世帯数の伸びを
上回って総住宅戸数が増加。②三世代同居の減少による扶養意識の変化と親世代が同居を躊躇する傾向、
子世代の独立志向。③高齢世帯の増加と建築物の老朽化、建築物の既存不適格問題。④中古住宅流通システムの未成熟。
⑤相続を受けた所有者の財産意識の変化などが輻輳し、今後も空き家が増加すると予測される。
空間資源化の視点として、地域環境・景観の魅力、まちなか居住の魅力を地域価値増幅にかえ、
具体的な形で空間資源の見える化をしていくことが重要となる。建築士に求められることは、
空間資源として価値を増幅させる仕組みや手法の提案を通じた、空間資源化提案活動である。」
【第二部】 地域貢献活動助成事業報告
昨年度助成団体である旧東海道藤沢宿まちそだて隊が活動報告を行いました。(後述部会報告参照)
【第三部】 パネルディスカッション
「空間資源としての空き家、未利用建築物のリノベーションを考える」をテーマに、コーディネーターとして
増田 勝氏(東京家政学院大学客員教授、NPOまちづくり協会副理事長)を招き、
コーディネーターの事例報告の後、それぞれの分野で活動している4人のパネラーから、事例報告、問題提起を頂いた。
尾道の空き家の現状や市の取り組み、その再生に取り組んでいる「NPO法人尾道空き家再生プロジェクト」や
「ディスカバリーせとうち」の活動について報告を頂いた。→良い結果とつながりが、新しいつながりと動きを創っていく
■パネラー:
●兼弘 彰:株式会社 ユー・エス・シー代表
リノベーションの技ということで、山手の洋館再生と立石の長屋再生の事例を報告頂いた。
→建物の価値を上げることで、愛着を持たれ、長く使われていく
● 佐野晴美:蔵まえギャラリー代表
地域文化としての建築物ということで、アーティストの活動の場として、蔵を借り、ギャラリーとして
10年間活動してきた経験から地域との関わりなどの苦労話について報告頂いた。
● 伊東良平:㈱フィンテックグローバル鑑定 代表取締役
動かない空き家市場ということで、主に、税制度等の法律の観点から、空き家が発生するメカニズムや今後の方向性について報告頂いた。
● 亀井泰治:横須賀市公共建築課課長補佐
横須賀市の現状や空き家対策、自身がかかわっている浦賀港周辺再開発計画の概要や地元大学とのコラボ等について報告頂いた。
報告後、長瀬氏も交え、会場からの質問やディスカションを行いました。
遊休資産をいかに事業化、企業化させていくか。そのためには愛着と責任、借り手の信頼、建築士と所有者の間での価値の見える化などが資産の継承につながっていくのではないか。 等のご意見がありました。
地域貢献部会は「かながわ地域貢献センター助成事業」を行っており、 平成16年から27年度まで延37団体に助成を行ってきました。今年の景観フォーラムでは昨年度の助成団体である 「旧東海道藤沢宿まちそだて隊」から活動報告がありましたので、その活動の概要を報告します。
まちそだて隊は2011年9月、藤沢宿をもっと元気なまちにしたいと思う地域商店街や住民等が集まり設立したグループです。
報告対象の「マッピングパーティ」及び「大判錦スカーフのベンガラ染め体験」は蔵まえギャラリー(昭和6年頃建築)を
会場に実施しました。
「マッピングパーティ」とは町なかに出て地物等の情報を集めて地図化する集まりのことで、ローカルウィキを使用して
地図を作成します。目的は参加者がまちの姿を感じ誇りに思うきっかけをつくること、ネット上に公開し藤沢宿の魅力を
伝えることです。
2月17、21日開催、参加17名でした。今回のテーマは商店街を巡り個性ある店舗を取材すること。
お店の歴史や商品等をインタビューし、ローカルウィキに記事や写真を載せます。俳句を詠む方もおられ
文化度の高いパーティでした。参加者の感想は地図づくりに興味を持ったり、商店街への関心が高まった等で、
目的への手応えを感じています。
古民家での「ベンガラ染め体験」ワークショップは2月10、15日開催、参加22名でした。
ベンガラ染めとは、土から採取されるベンガラ(酸化鉄)を水に溶かして布をつけ揉みこんで染めるもので、
人や環境にやさしい染色方法です。スカーフの出来栄えに
感心される一方、古民家に触れ、保存等ができないかといった意見が出るなど、藤沢宿への関心を持っていただいたと思います。
これらのワークショップの実施により、まちそだて隊活動をアピールし、商店街や地域の方々のご理解を少なからず
得ていくきっかけとなったのではないかと感じています。今年度もこの活動を継続し多様なテーマにより参加者の年齢層を広げるなどしていきたいと思います。
ヘリマネ活動が、いま重要な岐路に立っていることは前号でお話しました。
すなわち、当初の目標は達成したとして、県が27年度からは金銭負担を含めてヘリマネ講座を主導しないとしたため、
ヘリマネ自身が自主的、主導的に取り組まなければならなくなりました。
そこで講座の継続とヘリマネ協議会の立ち上げを目論んで、「中央ろうきん助成プログラム」にも応募したところですが、
残念ながら選外になりました。さらに3月にはヘリマネが精力的に関わって保全活用を進めてきた
「明月荘」が焼失するという誠に残念なことが起きました。携わって来られたヘリマネの皆さんには心からお見舞い
申し上げるとともに、ヘリマネ全員にとっても活躍の場を失ったという意味で本当に大きな損失です。
このように窮地に陥っている状況を踏まえ、景観整備機構委員会では、現在、今年度は少なくとも講座を継続することを
目指しています。
具体的には、県事務局なしの自主的講座運営の「第一歩」として、昨年度未修了生の補講を計画しています。
話が変わりますが、ヘリマネに関する知識は、全ての建築士にとって役立つものではないかと考えています。
ヘリマネでご自身でも登録文化財の近代和風住宅にお住いの長島孝一さんが「歴史的建造物がどんどん無くなっていく。
新たな建築物を設計するにあたっても胸を貸してくれるそのような建築物が無くなっていくことは
非常に残念だしゆゆしきことである。」
そのようなことをおっしゃっていました。
新たな設計に取り組む場合においても歴史的建造物を学ぶことや歴史的建造物が育んだ住文化の体験は大変有効でしょう。
そのような観点からもヘリマネ活動は大いに意義があると考えています。
「ヘリマネ活動の灯を絶やすな」を合言葉に、ヘリマネ活動を是非継続していきましょう。
これまでご縁がなかった方も含め会員の皆さん、ご協力をお願いいたします。
香川県高松市郊外の田園地帯に「高原製粉精米水車場」と呼ばれる水車場があります。
水車の歴史は古く、約300年前に高松藩により素麺製粉用の御用水車として作られたと伝わり、
現存する国内最古級のものとされています。四国で唯一残る製粉場でもあるそうです。
水車小屋内に水路を引き入れ、直径4.7mの水車を動力源として、ひき臼、搬送機、
ふるい機を連動して動かし、製粉・再製粉まで行うことが出来る大掛かりな仕組みをもっています。
明治35年からは高原氏が譲り受け、1990年頃まで代々、製粉、精米、精麦、製麺などの事業を行なっていたとのことです。
100年以上の稼働の歴史を持ち、地域の文化・産業、生活様式を伝える貴重な歴史的遺産でもあります。
今から5年近く前になりますが、鎌倉に住む高原氏のご子息の平田氏の依頼を受け、
スクランブル調査隊、隊長森山氏、有里氏、一柳の3人で調査を行いました。
建物は水車を内包する水車小屋を中心に作業部屋・納戸・牛小屋の職のエリア、和室・台所の住のエリアが一体となった、
職住一体の構成です。現在水車は壊れて動かなくなっていますが、平田氏の子供の頃は、
水の流れる音や水車の回る音が日常生活の中にあったとのことです。
半日の時間で詳細な調査は行えませんでしたが、調査して初めてわかってくることもあります。
その建物がもつ特徴であり、固有の価値です。建物の保存・活用に役立つ要素になります。
後日、3人で分担して作成した野帳をもとに、CADで平面図を起こし、写真とキャプション(要点)
を添えた図面をまとめ、平田氏に報告いたしました。
その後、西日本工業大学の調査も入り、2013年5月に、産業考古学会の推薦産業遺産に認定。
2014年4月には平田氏が中心に近隣市民、知識人とともに、「高原水車友の会」が立ち上り、
保全・活用に向けた活動が始まりました。高原水車のもつ歴史・価値、地域の文化を残し、生かしていくには、
幅広い地域、若い世代に伝えていくことが重要になるかと思います。スクランブル調査隊は今後も活動をサポートしていきたいと思います。
去る6月18日から20日の3日間、関東甲信越建築士会ブロック会
青年建築士協議会が群馬県安中市で開催されました。
6月19日に開催された本大会では、第1分科会で神奈川県からは「必要とされる建築であり続けるために」と題して、
20代の建築士に視点を当てた発表をし、各都県からも好評価を頂くことが出来ました。
第2分科会では4つのワークショップ、第3分科会では設計監理の手法、施工の手法、
若手の手法の3つのテーマにまつわる座談会が行われました。
大懇親会では他都県の建築士の方々との意見交換・交流ができ有意義な大会となりました。
6月19日関東甲信越建築士会ブロック会青年建築士協議会群馬大会に参加してまいりました。
第1部分科会の第Ⅰ部では、大会テーマである『建築の種をまこう』に基づいた各都県の活動報告がおこなわれました。
神奈川は「必要とされる建築士であり続けるために ~神奈川青年の取組み・そして今、私はここに~」と題し、
20代の青年委員が神奈川県建築士会の入会者の平均年齢が47歳である現実に着目し、
建築士会にもっと若い世代の入会者が増加するために、
入会促進活動・PR活動・講習会・セミナー・イベントなどを数多く開催し、
若い世代に積極的に声掛けをしている活動を展開していることを事例とともに発表してまいりました。
第Ⅱ部では、各都県の個別による発表・テーブルディスカッションが行われました。
神奈川のテーブルでは、昨年の二級建築士・設計製図試験受験者向け木造勉強会で使用した
木造の矩計り模型・伏図模型を展示し、実際に模型を使ってどのように勉強会を行ったのかを説明させていただきました。
たくさんの方が来てくださり、質疑も多く大変興味をもっていただき、好評価をいただく事ができました。
また各都県の方々と普段出来ない情報交換などもでき活気溢れる充実したディスカッションをしてまいりました。
第2分科会①では、「歴史的建造物における建築士の役割」と題して、
前橋工科大非常勤講師の村田敬一さんの講演が開かれました。
村田氏は世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺跡群」の調査・保存・整備に委員として係り、
群馬県内7市町の文化財調査委員を務めています。富岡製糸場と絹産業遺跡群がどのような歴史的価値を有しているか、
ユネスコの世界遺産記載基準と照らして解説され、
・本格的な洋風技術を最初に取り入れ
・飾り気のない単純明快な表現で近代建築としての特徴を備えている
・フランスの技術を導入し日本の風土と伝統に適した改良を加えた
などを挙げていました。施設全体がシステムとして良好に保存されていることや、
官営工場として今のところ唯一現存する遺構であることなどを述べられました。
村田氏は、歴史的建造物の保存整備に建築士が積極的に関わることが重要だと訴え、
全国の市町村で歴史的建造物のリストを未作成のところが多く、教育委員会の専門委員も
埋蔵文化財や民俗学の委員が多くを占め、建築関係の委員を置いているのは京都、奈良など数府県しかない、
など、建築士の職域拡大を進める上からももっと関心を持つべきだと主張していました。
「歴史的建造物の調査では”建築の価値付け”が必要になる。実測調査はあくまでも調査の一部に過ぎない」
「建築士として他の建築物と比較して歴史的・建築的価値を明らかにし、所見が書けるようにすべきだ」
「文化財的価値を損なわない修復、建物の価値を生かした活用などを提案するには、建築士の役割が欠かせない」など、
歴史的建造物の保全と活用に、建築士がもっと関わるべきだ、と述べられました。
6月19日、関ブロ群馬大会の第二分科会の4の女子力UP茶道に参加してきました。
参加者は、18名くらい。コの字に並び、最初に亭主(茶道講師)からお辞儀の練習。そして抹茶を頂きました。
季節に関連した茶道具。紫陽花の生菓子。その日は、雨が降っていましたが、それも演出された様な雰囲気。
ひとつひとつ茶道具の亭主の心遣いに感動。
「一期一会」の精神を教えて頂きました。
今回、初めての試みの女子力UPセミナー。茶道は、建築や歴史・様々な文化の総合です。
お茶を頂くのは、初めてという参加者が多く、挨拶・正座やお菓子・抹茶を頂くなど、皆楽しそうな雰囲気で茶室体験。
参加した方は茶室建築など未経験と話していましたが、この経験を建築に活かしたいと思いました。
通称“関ブロ大会”
来年は山梨県の清里高原での開催です。
日程:平成28年6月16日(金)
会場:清里清泉寮
テーマ『建築合宿』
2年後の2017年大会は、神奈川県での開催です。
みなさま、ご協力をお願いいたします。
青年委員会は、45歳以下、または合格・入会2年未満の新規会員が構成する若手集団です。
はじめまして!川崎支部に所属している境井と申します。
昨年2級建築士に合格し、同年12月に入会しました。
今回、その新参者の私がバスツアーに参加いたしましたので報告させていただきます。
7月1日、集合場所の登戸駅。初の支部ツアーに参加する私はとても緊張していたことを記憶しています。
そしてバスに乗ると、周りを見ると、自分より先輩の方ばかり…。この時は少し後悔する気持ちがありました。
ただ、いざ始まってみると参加者の皆様が暖かく迎え入れてくださり、笑いの絶えない車内でした。
まず、最初に私たちは甲府駅前の「山梨文化会館」を見学しました。この建物は丹下健三氏が設計したもので
メタボリズムの象徴的なものです。1966年に完成した本施設は免震レトロフィット工法により
改修することが決まっています。ここで他の参加者の方と一体どんな工法で増築したのだろうと話をしながら
見学をしていたのがとても印象的でした。
次に、勝沼トンネルワインカーヴを見学しました。 このトンネルは、鉄道で使用していたトンネルを利用したもので、
ワインの醸造に優れるそうです。「なんだ、ただの涼しいトンネルか…。」と思っていると、
「ここ煉瓦はイギリス積みで、あっちがフランス積みだね」と教えてくださった方が!
煉瓦の積み方1つ取ってもこんなに違うものかと思いました。そして昼食をはさみ、次は甘草屋敷へ。
この建物は「茅葺(現在銅板葺き)」で「切妻屋根」の民家です。江戸時代には、民家前で薬草の甘草(カンゾウ)を栽培し、民家の上の階では、養蚕が行われていました。これを聞くと、合掌造りで有名な白川郷と似ているような気もしますが、ちょっと違います。
詳しくは是非実物をご覧いただければと思います。
と、ここまで建築続きでしたが、全部が全部建築のツアーというわけではありません。
山梨といえばブドウ!ブドウといえばワイン!というわけで、ワインを詰めて飲む!なんてこともやってみたり。
最後に、世界最高速度としてギネスブックに認定された今話題の
リニアモーターカーの見学をしたりと、とても充実した1日でした。
こんな学びあり、笑いあり、酒あり、遊びありのありあり尽くしの川崎支部。
これを読んで興味がわいたそこのあなた!是非1度参加されてみてはいかがでしょうか。
今にも降ってきそうな6月26日の朝、この旅行に参加する為、ほぼ徹夜で仕事をしていた私を乗せ、今回の研修先の郡上八幡と明治村に向けバスは出発しました。バスの中では、ひっそり寝て行こうとの私の思いとは裏腹に一番後ろのサロンに座る事になりました。何とかお天気ももちそうで盛り上がっている中、あと少しで郡上八幡に到着という時に豪快に降ってきました。参加者全員で郡上城の見学を行った後、雨が酷く自由時間は短縮され、少ない散策時間でしたが、雨のおかげで、観光地化した郡上八幡ではなく、昔ながらの町並みが残る城下町を感じる事ができたような気がしました。
ホテルの中では、雨の為に町の中で見る事が出来なかった郡上踊りもあるとの事で、行ってみましたら、
見るだけではなく、一緒に踊る事となり、お題目3曲、汗だくになり習いました。
皆、脱落していく中、最後まで踊り続けた5名がホテルより免許をいただけました(笑)
今回は、2日目の明治村も私にとっては、お初で、楽しみにしていた帝国ホテルは、ディテールが素晴しく、他の建物もどれも見ごたえがあり、食品サンプルの発祥の地(郡上八幡)のサンプル体験と併せて、再び訪れたいと思いました。今回の企画を計画され、懲りずに誘ってくださった担当者様に感謝!感謝!です。是非、来年は、多くの皆様にも参加して頂きたいと思います。楽しいですよっ!
平成27年7月8日午後3時30分から約一時間、伊勢原市の日向薬師にある重要文化財宝城坊の修理工事の状況を見学させて頂きました。当日は、案内人南雲一郎さんを含め県央支部より5名と、ほか4名の合計9名の参加がありました。
工事期間は、平成22年11月より来年平成28年9月までの約6年間。工事概要としましては、本堂には屋根の雨漏りがあり、柱の蟻害などの破損があり、建物を全解体し、破損部を修理の上組み直すという大変大規模な工事であります。
解説は文化財建造物保存技術協会の園田様からこれまでの工事写真に従って詳しい説明をして頂きました。
使用されている材料から推定すると建設は、ある部位では鎌倉時代の材料が使われていたりしているそうですが、江戸時代中期に間違いないと思われ、柱には杉・松が使用されているそうですが、材種に関しては、当時、手に入りやすい材料を用いたのではないかとの説明がありました。
今回一番に興味深かったのが、蟻害のある柱の補修方法でした。端部から100cm程の範囲については、蟻害の部分を削ぎ出してそこに芯材を入れて一体化させる方法と、柱全体に蟻害が及んでいる場合は、柱をのこぎりで半分に割って、皮だけは使うようにして新たな芯材を入れて接着剤を用いて皮と一体化させ柱を復元している点でした。
もう一つの興味を引いた点は、この改修工事に先立ち、宝城坊の耐震診断及び耐震補強設計を行い工事に臨まれた点です。1階に補強壁(現状の落込板の厚みを厚くする)を増設したり、建物的には大きな空間なので、地震力に対して建物全体で抵抗できるよう水平剛性を確保するために、軒天の上に構造用合板を重ね貼りし、場所によってはターンバックル(木材を傷めないように端部はプレートを挟み込み)を設置して床面から架構に地震力を伝達させている事でした。
木材に鉄材を使用する事への抵抗感を大工さん達は持たれているのではないかと思いながら、耐震結果を数値にて確認せざるを得ないシステムがあり、木組みによる抵抗値を数値化できない歯がゆさを想像しました。確か昨年も見学会が開催されたと思いますが、その時にも来ておけば良かったと反省したところです。支部の仲間と伝統建築の良さを語り合えた午後でした。
梅雨の時期に外でのイベントでいつも晴れるのがこの地引網です。ことしも天候にめぐまれたのは言うまでもありません。
新年会や、建築見学会などの行事には一切参加しないのにこの地引網だけは毎年参加させてもらっております。今年も待ちにまった地引網、でも毎年大漁とはいきません、なぜか・・・
朝早くから皆様も楽しみにしていたと思います。今年も奉行さまがたくさんおられました。焼き肉奉行、魚おろし奉行、やさいの焼き加減にこだわり奉行など、みていてもかなり面白い光景であります。
さすがに焼き加減は最高にうまい星5つです。
おにぎりも美味しかったです。お新香も作ってくださった奥様がた、最高の一日です。
私は飲み、食べ専門です。申し訳ないですが出番がありません。
来年はお手伝いさせてください。
子どもたちはビーチでビーサン飛ばしなど盛り上がっていましたね!
私みたいにこのイベントしか参加しない方もおられると思いますが、また来年元気でおあいしましょう。
役員の方々のおかげで良い一日となりました。
お疲れ様でした。ありがとうございました。
※6月27日(土)大人97名、子ども30名参加
女性委員会メンバーが業務を通して得た知識を皆で 共有し、スキルアップしていこうとの主旨でスタートしたこのセミナー。初回は構造編、「張弦梁現場施設見学会&懇親会」を8月1日、三浦市にて(一社)神奈川県建築士事務所協会湘南三浦支部と共催にて猛暑のさなか熱く開催されました。 張弦梁構造は空間構造をデザインする構造形式のひとつであり(イメージは、弓=屋根で矢=束を射る時の形状)この構造を採用した体育館の施工現場見学会ということで、見学会では、意匠設計者・構造設計者が解説し、講義では、スペシャルゲスト2名(関東学院名誉教授 棈木紀男先生、日本大学名誉教授 斎藤公男先生)が参加し、力の伝わり方や構造デザインの表現方法などに関して、素敵なコメントや割箸と楊枝を用いての張弦梁構造の解説もありました。 参加者からは、「実寸での現場見学会は為になった」、「施工途中経過がよく理解できた」というご意見や「意匠設計者、構造設計者、構造専門の先生方、各々の話がかみ合い面白かったが、欲を言えば、施工者の話も聞きたかった」と今後のセミナーへの課題も頂くことができました。 今後、設備編、不動産編など企画していきますので、ぜひご参加下さい。
竣工4年目の東京カテドラルを雑誌で見て美しいと思い、木造の教会が課題だった大学1年時、それを真似てHPシェルの教会を設計しました。
なかなか行く機会がなかったので、この機会にぜひと思い、バスハイクに申し込みました。
代々木体育館と共に丹下健三氏設計の中では大好きな作品です。いざ、実際に外観を見た時は「え-、こんなに小さいの。」とビックリする程でした。
しかし、一歩中に足を踏み入れてみると空間の素晴らしさに目を見張りました。コンクリートの天井は美しく、自然と顔が上に上がり、天上に導かれるように礼拝堂らしく、敬虔な気持ちにさせられました。
毎月一回パイプオルガンの演奏が聴けるとの事ですので、また、訪れたいと思いました。
その後、雑司ヶ谷の旧宣教師館、大正大学の鴨台サザエ堂、巣鴨のとげぬき地蔵前の商店街、最後に六義園を訪れました。六義園は柳沢吉保が築園した「回遊式築山泉水」の庭園です。
ガイドさんはパンフレットにない事も話して下さり、都会のど真ん中なのに近代建築が見えない広い空の下、柳沢吉保も見たであろう池を大名気分で眺められました。今回は夏の庭でしたが、四季折々の楽しみ方が出来そうです。
朝8時半出発・午後5時横浜解散で、私の万歩計は11,000歩を示していました。盛り沢山で暑くて疲れましたが、楽しかったです。
委員会の方々お世話になりました。有難うございました。
最近、県内のプロポーザルなどでCPD単位が設計者選定等の評価に採用されるようになりました。
その多くが「建築CPD情報提供制度」CPD単位を求めています。そこで今回は建築士会の士会CPDと建築CPD情報提供制度をご説明します。
・建築CPD情報提供制度は、建築士会連合会をはじめとする8つの構成団体からなる建築CPD運営会議が運用しており事務局は建築技術教育普及センターです。
・建築士会のCPD制度(士会CPD)へ参加し、毎年データ登録管理費1029円を納入している会員の皆様は、
そのままで「建築CPD情報提供制度」を活用できます。
CPD制度参加者数(2014年8月)
団体 |
制度設立 |
参加者数 |
建築士会 |
2003 |
17,767人 |
JIA |
2002 |
4,505人 |
設備士 CPD 協議会 |
2004 |
1,249人 |
振興基金 |
2014 |
243人 |
建築技術教育普及センター |
2006 |
4,228人 |
APEC |
2000 |
721人 |
※HPで「建築CPD」で検索してみてください。
昨年4月に記者発表した「建築専門家団体J5」の動きを紹介します。
・札幌市では15年度、民間資格として認定し担当者の保有資格として提案書へ記載可能とした。
・今年5月北海道建設部建築局が公募型プロポで公告する営繕の設計業務で
「J5」の各資格制度を民間資格として認める方向で検討をしている。
J5 認定資格 |
建築専門家団体 |
登録建築家 |
日本建築家協会 [JIA] |
JSCA 建築構造士 |
日本建築構造技術者協会 [JSCA] |
JABMEE SENIOR |
建築設備技術者協会 [JABMEE] |
建築コスト管理士・建築積算士 |
日本建築積算協会 [BSIJ] |
専攻建築士 |
日本建築士会連合会 [JABA] |
本年開催される第13回神奈川県建築士会活動交流会の担当は横浜支部です。
テーマは「横濱 人・まち・デザイン~防火帯建築の今・継ぐもの~」
◆開催日時:平成27年10月17日(土)10:00より
まち歩き・講演会・懇親会の三部構成になっています。
◆まち歩き:Aコース(横濱 近代様式建築から戦後防火帯建築まで)
Bコース(「残照を訪ねる@横濱」現存する建造物と解体されてしまった建造物)
定員:Aコース、Bコースとも各15名。
◆講演会:14:30~16:30会場は「横浜情報文化センター6階情文ホール。
基調講演として「横浜の防火帯建築と戦後復興」(藤岡泰寛・横浜国大准教授)
及び「防火帯建築の構成と可能性」(中井邦夫・神奈川大学教授)
パネルディスカッション:「防火帯建築の今・継ぐもの」講演会モデレータ:笠井三義(カサイアーキテクチュラルデザイン)
◆懇親会:ワークピア横浜 3階宴会場 17:00より参加費:5,000円
主催:(一社)神奈川県建築士会
後援:(一社)神奈川県建築士事務所協会及び(公社)日本建築家協会関東甲信越支部神奈川地域会
同時開催「神奈川・横浜 住まいみらい展」
日程:10月17日(土)18日(日)
主催:国土交通省
会場:横浜産貿ホール「マリネリア」
各部会員の努力、関係者の好意、声がけの成果等々で非常に多くの参加者を募ることができました。
これからも期をとらえた講習会を企画し、早めからのアナウンスを心がけ多くの方に参加していただくよう頑張ります。
7月11日、日本大通りに面する横浜情報文化センターにて、建築環境部会主催のもと省エネ新法「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律案」についての講習会が開催されました。省エネ新法は、7月1日の参院本会議で可決・成立、8日に公布され、その三日後の講習会。なんというタイミング!感度のよい建築関係者104名もの聴講者を集め、国土交通省・宮森氏による2時間半の講習が行なわれました。この日のために宮森氏が作成された資料は参加者全員の手元に配布され、前半は住宅・建築物の省エネルギー性能向上を図る必要性とこれまでの省エネ対策の経緯の解説。後半には省エネ新法の今後の施行予定と新法の内容についての説明が行われました。会の終わりには省エネ支援施策としての補助金等についての説明もあり、この新法をいかに周知させていくか、新法を作成された宮森氏の気持ちの入った講演でした。
今回の講習会では、新法によってつくられる住宅・建築物の姿をみせてくれました。
法律が電気代などの節約やヒートショックなど、健康面からのサポートに具体的に関わることができることを示されました。
法律を使う設計者として、この法律を活用していくことができればと思います。
ではどう使うのか? 環境部会では次回の講習会で、そこを探っていきたいと考えています。
「必見!2020年までの省エネ基準適合に向けてこれからの建築設計に必要なこと」と題し、
岐阜県立森林アカデミー・木造建築スタジオ准教授の辻充孝氏を招き、
「温熱環境の基礎〜断熱と日射熱取得〜」についての講習会を開催します。
日時は平成27年10月3日(土)、横浜市教育会館にて。詳細は建築環境部会の募集チラシまたはホームページをご覧下さい。
子どもの生活環境部会からは6月~7月に開催した企画についてご報告します。
毎年6月頃に皆様にお集まり頂いている子ども部会活動報告会ですが、今年度は6月20日(土)に「子ども部会カフェ」
という新しい形で行いました。
会場も一味変わった雰囲気のさくらワークスイベントスペースです。
会場が広いので、大学生参加の夏休み中高生ワークショップの企画検討会コーナーや、
子ども向けワークショップ「ミニハウスをつくろう」コーナーも同時開催し、小さなお子さんから中高生や大学生、
そして大人、多世代の方々総勢約70名に参加して頂くことができました。
いつも子ども部会の活動にご協力頂いている方々に、御礼の意味も込めて子ども部会の活動をご紹介すると共に、
将来の活動のタネとなる思いを皆さんで共有し、育てていく場として、
これからも有意義な報告会にしていきたいと思います。
7月20日海の日には、藤沢市の蔵まえギャラリーで「たてもの探検ワークショップ」が開催されました。
蔵まえギャラリーは84年前に建てられた榎本米穀店というお米屋さんでした。
お店だった建物の左右に蔵があり、
帳場、金庫、神棚という商家には欠かせない探検ポイントも、子ども達には珍しいものばかり。クイズに答えながら探検し、昔のお店の暮らしを知ることができました。探検のあとには、
涼しい風が抜ける座敷で、「蔵まえギャラリーカルタ」をみんなで作りました。
平成27年2月12日木曜日午後
横浜支部
会員13名が参加しました。
見学先は横浜市
戸塚区名瀬町にあり、JR東戸塚駅集合・解散とし、特別仕立のバスの送迎でした。
顧客、大学、行政、自治体、協会などの方が視
察に訪れているとのことであります。
双方の挨拶交換の後、DVDによる概要説明と
VRによるボスポラス海峡海底トンネル工事の紹
介があり、その後、各研究施設の見学を行い、質
疑を含め2時間の予定が大幅に超過しました。
10MN構造物試験機、三軸振動台、その他の研究施設を一巡しましたが、水理実験棟の津波造波装置や環境・音響実験施設は非公開実験中のため見学できなかったのが残念でした。
それらを十分に上回る収穫は、『ZEB実証棟』の見学でした。
見学者の真剣な観察と質問の多発で1時間以上を費やし、真摯に強い関心をもって参加されている人が多いことが分りました。
『ZEB実証棟』とは、ゼロ・エネルギー・ビルとして、実務を行い使用しながら計測・実証データをとり、
その性能の検証を行うことを目的とする建物であります。
そのコンセプトは (以下、大成建設 技術センターの資料より使用させていただきました)
1.いきいきオフィス:業務に集中できるスマートで快適なオフィス環境の創出
2.ゼロエネルギー :省エネと創エネにより年間エネルギー収支ゼロを実現
3.ひとつ上の安心 :高い安全性と事業継続性を確保するBCPへの対応を実施
研究開発技術全般と『ZEB実証棟』については、
大成建設のホームページ http://www.taisei.co.jpをご参照ください。
なお、質問あるいは問い合わせは、横浜支部 技術・情報委員会までご連絡ください。