(一社)神奈川県建築士会相模原支部は、2026年2月6日に横浜市開港記念館で内藤廣氏の講演会を開催した。当日は上原会長の挨拶で幕を開け、2階席まで超満員となる250名以上が来場した。

本講演に先立ち、現役学生3名が内藤建築の魅力を語るコーナーが設けられ、新奇さを求めないデザイン姿勢への共感などが語られた。続く内藤氏の講演では、テーマである「自分のいない時間を生きる建築」について、建築物が50年、100年と存続する中で設計者自身の不在の時間を想像し、建築がどう生き続けるかを考える重要性が示された。この思想は東日本大震災の経験に根差しており、2040年をまたぐ渋谷の再開発プロジェクトもその一例として挙げられた。また、建築は機能性を超えて人を引き込む「謎」であるべきとし、島根県芸術文化センターでの仕掛けを例に、町の歴史を想起させる重要性が説かれた。


最後は内藤氏と国広ジョージ氏によるミニ対談が行われ、お二人の建築に対する熱い思いが交わされるなど、聴講者にとって今後の建築のあり方を深く考える実りある講演会となった。

相模原支部 山口 義弘